長春紅團筆記
近代文学系(明治漢詩俳句文芸、モダニズム文学・満洲文学)、近代東洋史(日本・大陸の諸々軍事系)や東洋近代もろもろ。
西洋史(ナポレオニック仏国と、英国海軍、Sir Sideny Smith中心)帆船小説、など調べ物メモまとめ。
のらくろ自叙伝
■田河水泡『のらくろ自叙伝』
これは漫画じゃなくて、小説仕立てののらくろ自伝である。
戦後に雑誌「丸」で新しく書きなおされた版(ハードカバーの、通常思い浮かばれる戦前単行本や、それに続く戦後3部とは派別のもの)が基準になってるみたい。戦前版と違う。
その戦後「丸」連載版は、猛犬連隊の他の連隊にいた別犬・野良犬黒吉の話、って感じ。
パラレル以前に。
漫画版は第一連隊らしいので、同じ東京なら第三連隊の話って感じだなあー。
だが格段に設定がリアル。
鬼班長にビンタされてるしw
のらくろかなり口悪い!中隊長のこと安手っぽいて!こら!ハンブルと入営から戦友設定か。
これはこれで面白い!
テラ江戸弁www あの弁士がアテレコしてる戦前ののらくろ映画くらい強烈すぎるww
そして。
戦 後 版 の ら く ろ は、し っ ぽ の 先 が 白 い!
うん、別犬だ!ww
なんかねーイメージは、やせぎみのいなせな兄ちゃんって感じ。
戦前版のかわいらしさとは別ものやなー。考え方も言葉遣いも違うし。

なんかタンタンを引き伸ばした感じだ中隊長…!
■なんつーかやっぱり掲載誌の違いと云うか青年向けで、話も悲哀とかそんな感じで、でも戦前と変わらぬシニカルな感じ。
しかしストーリーとして大人向きであるが故に、非常に面白い。
また興味深いのが「猛犬連隊は人材不足であり、将官が早い」こと。
戦争末期を思い出すわ。
でも、反戦心理描写や上等兵時代の辺なんかは、田河先生従軍時代である大正末の軍人の「流行ってない」微妙な社会的地位も書き込んである。
そこらは、テーマの違いと云う感じか。
戦前のテーマは佐藤紅緑作成の「陽気に元気にいきいきと」という中にある「どんな逆境に育っても、決して自分自身を見限ったりするものではない(全集前書から)」。
それって、当時の未来ある少年らが望んだ(=だから売れた)ものだったろうわけで。
戦後のシニカル色濃い(最も大岡昇平などの平穏な大正期に青年期を送ってる世代特有の、軍隊に対する少し斜めに見た感は戦前でも既に見えるけどw)戦争批判を込めた描き方は、かつての少年が見た現実を投影してるのがテーマ。
違和感はテーマ違いだからなのだよね。でもさすがストーリー面白い…!
■まあ、イメージとして。
戦前版:凛々し可愛いかんじの小柄な第一連隊所属
戦後版:江戸っ子いなせな若造の第三連隊所属
という感じ。特に擬人化で考えたら。
戦後版は犬耳しっぽがない方がいいかも。
デカも戦後版はおおらか田舎青年だな。戦前版は普通のいいとこの子にする。
(とりあえずここまで。また書きなおす)
タグ:田河水泡
これは漫画じゃなくて、小説仕立てののらくろ自伝である。
戦後に雑誌「丸」で新しく書きなおされた版(ハードカバーの、通常思い浮かばれる戦前単行本や、それに続く戦後3部とは派別のもの)が基準になってるみたい。戦前版と違う。
その戦後「丸」連載版は、猛犬連隊の他の連隊にいた別犬・野良犬黒吉の話、って感じ。
パラレル以前に。
漫画版は第一連隊らしいので、同じ東京なら第三連隊の話って感じだなあー。
だが格段に設定がリアル。
鬼班長にビンタされてるしw
のらくろかなり口悪い!中隊長のこと安手っぽいて!こら!ハンブルと入営から戦友設定か。
これはこれで面白い!
テラ江戸弁www あの弁士がアテレコしてる戦前ののらくろ映画くらい強烈すぎるww
そして。
戦 後 版 の ら く ろ は、し っ ぽ の 先 が 白 い!
うん、別犬だ!ww
なんかねーイメージは、やせぎみのいなせな兄ちゃんって感じ。
戦前版のかわいらしさとは別ものやなー。考え方も言葉遣いも違うし。
なんかタンタンを引き伸ばした感じだ中隊長…!
■なんつーかやっぱり掲載誌の違いと云うか青年向けで、話も悲哀とかそんな感じで、でも戦前と変わらぬシニカルな感じ。
しかしストーリーとして大人向きであるが故に、非常に面白い。
また興味深いのが「猛犬連隊は人材不足であり、将官が早い」こと。
戦争末期を思い出すわ。
でも、反戦心理描写や上等兵時代の辺なんかは、田河先生従軍時代である大正末の軍人の「流行ってない」微妙な社会的地位も書き込んである。
そこらは、テーマの違いと云う感じか。
戦前のテーマは佐藤紅緑作成の「陽気に元気にいきいきと」という中にある「どんな逆境に育っても、決して自分自身を見限ったりするものではない(全集前書から)」。
それって、当時の未来ある少年らが望んだ(=だから売れた)ものだったろうわけで。
戦後のシニカル色濃い(最も大岡昇平などの平穏な大正期に青年期を送ってる世代特有の、軍隊に対する少し斜めに見た感は戦前でも既に見えるけどw)戦争批判を込めた描き方は、かつての少年が見た現実を投影してるのがテーマ。
違和感はテーマ違いだからなのだよね。でもさすがストーリー面白い…!
■まあ、イメージとして。
戦前版:凛々し可愛いかんじの小柄な第一連隊所属
戦後版:江戸っ子いなせな若造の第三連隊所属
という感じ。特に擬人化で考えたら。
戦後版は犬耳しっぽがない方がいいかも。
デカも戦後版はおおらか田舎青年だな。戦前版は普通のいいとこの子にする。
(とりあえずここまで。また書きなおす)
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永月弥生
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