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つれづれ胡思乱想 2009年11月

■They shanghaied him.
上海するっていうこの英単語は、近代における異郷幻想っつーオリエンタリズムとリアリズム、それからアメリカの現実をこれまで具体化した結晶はない英語だと思うのであります。
シャンハイされる!インパクトある言葉だな。

って「上海された男」の一文をついったで見たので思い出した。なつかしいなあ。
牧逸馬というか林不忘というか谷譲次(踊る地平線すき)というか、ともかく彼は筆が多彩過ぎる。
そもそも長谷川四兄弟のずば抜けた芸術センスと国際感覚は異常。もっと評価されるべき…!

■上海はズルイ街なのよ。20世紀魔都上海!
掴み所のないベールを幾重にも纏った美女のオンとオフ全部って感じ。
だらけた私生活のマイナス面をもミステリアスに変化させるような。

■谷穣次「踊る地平線」(新婚旅行の日本-ロンドン旅行レポ)を思い出す。
そうかー戦前は東京から下関、そこから釜山までは船でそれ以外は全部「鉄道」でヨーロッパまで行けたんだよなあ。
もう一つ船乗りゃロンドンまで!
なんと戦前世界のインターナショナルなことか。


■相沢→豊太郎「ぜってえあの女、地雷女だからやめとけって!」的なこと、一度は書いたと思う。RT @xxx: 「舞姫」の授業で登場人物から登場人物に(例えば相沢から豊太郎にとか)手紙を書くというのがあるんだけど、どうしよう。

しかし最近の高校は物凄い授業やなー。文章理解度と手紙マナーを一度に実践させるって、かなり…むずかしいな。

しかしあの時代の親友同士宛の手紙は今の手紙よりもっと簡便でマナーも適当で現代のメール的だからそれを再現すると先生に怒られそうだし、郵政省も本気で早かったからなー…ww

漱石と子規の、熱愛の新婚夫婦で呼び合うネタで往復書簡を思い出した。
あれ、どっちがハニーでダーリンだっけ。バカすぎるww
そんなのを運んだ郵便夫の方に心からの乙を。

しかしまあ、国語で舞姫をやった時m「留学先で訳ありの可愛い現地の子に捕まって、舞い上がっちゃった親友を泥を被ってまで連れ戻す、相沢謙吉の保守的な友情物語」として読むと、相沢が一番シビアなのに友人のためを思って動くかっこいい奴じゃないか、と盛り上がった高校時代の思い出が。



タグ:モダニズム 近代文学 明治文壇 正岡子規 つれづれ胡思乱想
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  • 美少年憧憬。

    ■美少年崇拝。


    戦前って、こんな感じのいちゃつき多いよねー。

    あ、高畠華宵の少年絵はえろすぎる。
    やはり薩摩出身者がそっちの文化を解禁してくれたことに感謝をしないとw
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  • エキゾチカル姑娘もの

    やっべ、菊池章子のデビュー曲にして発禁曲「噯 噯 噯」たしかにえろ可愛い。けしからんw 

    つか、大陸ものというか姑娘(クーニャン)ものはある種の萌え系だよなー。
    勿論当時の大陸への目線に、エキゾチカルな意識と艶物的な意味での憧れに加えて、日本娘に対しての目線が対比して、というのも要勘考。


    タグ:日本系
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  • 南方憧憬と南の花嫁さんメモ

    ■おみやげはなあに?駕篭のオウム。言葉はたった一つ、いついつまでも。

    高峰三枝子「南の花嫁さん」 原曲は「彩雲追月」って中国曲なんだが、北京五輪で男子体操の入場行進曲にかかって、なんで南の花嫁さん?って思った日本人も多かったろうw
    オーバー70ageでなwww

    中国語曲は『幾度花落時』、歌詞は「曾問那花兒我心事 可知我相思苦 隨那流水呀寄給? 再問幾度花落時」
    もとの歌詞なし曲が「彩雲追月」という。
    他の歌詞バージョンも多い「南の花嫁さん」 http://bit.ly/4uHLVN

    気にはなってたんだが、ぐぐる機会がなくて疑問だったことが一瞬で判ってしまう、このあっけなさ。


    ■夜来香といい南の花嫁さんと言い、大陸中国人の作った「南方憧憬」が色濃い曲を、当時の南洋へ視点を移してた日本が輸入してるってのは興味深い。
    柳田の椰子の実論かなーなんて。


    もういっこ。 「南の花嫁さん」中国語ver.の「我的娃娃」の歌詞が、「わたしの人形はよい人形。目はぱっちりといろじろで、小さい口もと愛らしい」っぽくて、それもそれで可愛いなあ!



    タグ:日本系 満洲・大陸系
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  • 上田トシコ先生の絵はおしゃれよな…!

    ■コミックパーク版の『フイチンさん』2巻の絵が、大好きな絵で嬉しい!!



    これ、戦後の日本人作家の漫画なんだぜ…!


    フイチンさんがお嬢様学校に入れられたけど「あたしのお父ちゃんは門番だよ!」って堂々と同級生に言ってるのを父ちゃんが聞いて「ばかなやつだ」って嬉しがるシーンがあって、それだけで泣きそうになるんだぜ…!

    しかしまあでも、そういう感慨が読者に「身近なもの」として共感できた最期の時代なのかな、書かれた当時の昭和30年代ってのは。
    あきらかに現代のわたしらと断絶があるよね。いいことか悪いことかは別として。

    ■て言うか、不良お嬢様で学校の同級生になったシュンレイ(いたずら大好き、ストレートの黒髪美女。一人称:あたくし)→フイチン的なフラグばんばん立ってる気がする…!
    百合的に。
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